- ○第3章 初日の出
1998年元旦・・私は実家のある茨城に帰っていた。
早朝 妻と母との3人で近くにある神社に向かう。
歩いて20分ぐらいの距離を『もう2,000歩も歩いた。』
などと言っては お互いのてくてくを見せあっていた。
ゲーム会社に入って10年。手がけたソフトは10本を越えている。
しかし母が遊んでくれたソフトは てくてくが初めてだった。
「なんか これ付けてると 豊君と一緒にいるみたいだよ。」
そんな話をしながら神社に着いた。お賽銭は500円。
結構奮発したつもりだった。
「家内安全、無事故無違反・・・あと てくてくが売れますように・・」
欲張りなお祈りをした帰り道 高台から見える海に朝日が昇っていた。
真っ赤な朝日に照らされ キラキラと光る海を見ながら妻が言った。
「今年はいい年になりそうだね」
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